(1)新型コロナの影響と観光対策について
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、全国的に観光産業は大きな落ち込みが続いてきたが、第5波と呼ばれる状況も、最近になり収束が見え、全国的に観光における動きが顕著に現れてきている。
雲南市においても大きな影響があったが、10月下旬ごろから観光による人の流れが多くなってきていると感じている。来年の1月下旬にも国の「GO TO トラベル」も再開される見込みとなったことから、雲南市における観光の再興が期待される。そこで、新型コロナで落ち込んだ雲南市の観光振興に向けた市の考えを伺う。
①新型コロナ感染拡大における市内の観光関連事業者への影響について、市はどう認識しているか伺う。
②国の「GO TO トラベル」、県の「#WeLove山陰キャンペーン」など、これまで実施されてきた宿泊・観光の需要回復に向けたキャンペーンの効果について、市はどう考えているか伺う。
③雲南市の「うんなん泊まってお得キャンペーン」の状況と、その取り組みの効果に対する市の認識を伺う。
④「うんなん泊まってお得キャンペーン」は、1月31日までだが、今後の観光消費拡大に向けて、市として新たな取り組みを行う予定があるか、市の見解を伺う。
⑤再開が予定されている「GO TO トラベル」の事業終了の後半年は、その反動により観光需要が冷え込むのではないかという懸念の声もあるが、市はどのように認識しているのか、また、どのように対応していくか見解を伺う。
(2)今後の観光振興に向けた戦略と推進体制について
雲南市では、令和3年3月に、今後の市の観光振興に向けた「第2期雲南市観光振興計画」を策定している。この計画では、今後5年間の重点戦略と成果目標(KPI)、基本事業が示されているわけだが、この計画も踏まえ、今後の市の観光振興に向けた組織・体制のあり方、目標達成に向けた具体的な取り組みについて市の見解を伺う。
①雲南市の観光振興を推進する中心的な役割を担う団体として「(一社)雲南市観光協会」が位置付けられている。観光協会の現在の会員数、事務局職員数は何人か。他市と比べて少なくないか、計画の推進にあたっては観光協会の機能強化(事務局職員数、人材、財源等)が必要と考えるが、市の見解を伺う。
②市から観光協会に出している補助金の中には、事務局職員の人件費、事業費に加え、地域団体等が開催する祭り・イベント等の助成金も含まれている。この助成金の交付に係る事務作業の負担も大きい。観光メニューの造成、情報発信等の観光協会としての本来の役割に専念出来るよう、この助成金については出し方を見直すべきと考えるが、市の見解を伺う。
③市長は以前、「今後は雲南市単独ではなく、広域連携による観光振興を中心に考えていく」と表明された。雲南市の観光を考えた場合、市内で完結する観光は少なく、松江市や出雲市等も加わる中海・宍道湖・大山圏域も含め周辺市町の観光地とセットとなった観光パターンが多いのは事実である。各市町にはそれぞれ観光協会、市町の担当課があり、更に雲南圏域には雲南広域連合もあるが、具体的にどのような組織・体制・枠組みで取り組んでいくのか市長の見解を伺う。
④世界的に新型コロナ感染拡大が収束すれば、やがてインバウンドの観光も増えてくる。雲南市としてはどのように対応していくのか、また、どのような準備を行っていくのか市の見解を伺う。
⑤観光消費額を増大させ、経済波及効果を高めていくためには、市内での宿泊者数を増やしていくことが必要である。市では、清嵐荘の建替えを行い、また、中心市街地活性化事業においてビジネスホテルの誘致を進めてきたが、重要なのは宿泊施設を整備するだけでなく、いかに誘客をし、他の宿泊施設も含め市内全体としての宿泊者数を増やしていくかである。ビジネスホテルが完成した後の市の取り組みについて見解を伺う。
⑥コロナ禍の中で、キャンプの人気が高まった。雲南市内も市が管理するキャンプ場が幾つかあるが、施設の老朽化が進んでいるところもある。高まったキャンプニーズに対応するため、施設修繕も含め、市としてどのような誘客への取り組みを行っていくか見解を伺う。
(1)人口減少対策の現状について
市長は3月定例会の所信表明で、人口減少対策は雲南市が抱える重大な課題であり、全力で取り組んでいく旨を、6月定例会においては、その具体的な対策として「移住・定住の更なる推進」、「地域経済の維持・活性化」、「地域の特色を生かした地域づくりの推進」の3つを重点的に進める考えであると述べられているが、その取り組みの現状について伺う。
①現時点での今年度の転入・転出の実態はどうなっているか、特に、20代~30代の若者世代の状況について伺う。
②子育て世帯の宅地購入への補助金は、大変需要があり、6月に補正をかけ増額しているが、申込の現状について伺う。
(2)今後の人口減少対策について
先般、案として示された「過疎地域持続的発展計画(案)」においては、人口動態の現状を踏まえた令和7年の目標人口が設定されている。来年度から3年間、対策を強化するものとし、具体的な対策については来年度予算案に併せ2月に説明するとのことではあったが、今後の人口減少対策について現時点での市の考えを伺う。
①「過疎地域持続的発展計画(案)」で設定されている人口の目標値について、かなり現状を踏まえた数字とはなっているが、これでも非常に高い目標値だと考えるが、市の見解を伺う。
②人口減少対策は、結婚から出産、育児、就職に至るまで、切れ目のない支援が必要であるが、今後、3年間で計画に掲げた目標を達成するためには、より効果の高い支援策に重点をおいた取組みの実施が必要と考えるが、市の見解を伺う。
③市内に移住したいが宅地がないという話を多く聞く。「そらやま住宅団地」の分譲が開始されているが、現在、「立地適正化計画」が策定中ということもあり、他の住宅団地の開発計画が保留の状況となっている。「立地適正化計画」との整合性を図る必要はあるが、住宅団地の開発計画がある区域は「居住誘導区域」に組み込むことを前提に、事業を進めるべきではないか。また、都市計画区域外、特に、人口減少が進んでいる周辺部においても、小規模な団地開発を進め、政策的に移住を進めていく必要もあると考えるが、市の見解を伺う。
④最後に、人口減少対策の強力な取り組みの展開について、市長の決意の程を伺う。