(1)市長は施政方針で、永井隆記念館リニューアルオープン1周年を記念し、吉永小百合さんを招いて「平和を願い 永井隆博士に寄り添って」と題した詩の朗読会を7月10日に開催すると表明された。すばらしいゲストを迎えられたと思っている。そして、「世界で平和が叫ばれている今だからこそ、この詩の朗読会を通して、市民の皆様に平和について改めて考えていただく機会としたい」と述べられた。以下、市長の平和についての考え方を問う。
①国連憲章を真っ向から踏みにじったロシアのウクライナ侵略がいまだ続けられ、無辜の命が多数犠牲になるという事態に終息の兆しはまったく見られない。いま大切なのは、どうやって侵略を終わらせるかである。そのためには「侵略やめよ」「国連憲章守れ」の一点で全世界が団結しロシアを包囲し、国連憲章に基づく平和の秩序を回復することだと思うがどうか、市長の見解を伺う。
②また、このウクライナ危機に乗じて、国内では「軍事には軍事」「核には核」という危険な議論が出てきている。今、戦争か、平和か日本の進路が問われている。私は、このような力の論理ではなく、戦争をおこさないための憲法9条をいかした積極的な外交に知恵と力を尽くすことが政治の役割であると考えるが、「核抑止」「核共有」「敵基地攻撃」など力の論理について市長の見解を伺う。
③岸田首相は「核抑止がいよいよ大切」と言い、5月23日のバイデン米大統領との会談で核兵器と通常戦力で拡大抑止を確保するために、いっそうの同盟強化をすると約束した。軍事対軍事でエスカレートすることが一番危険ではないか。「核抑止」とは「いざとなったら核をつかう」ことが前提である。核兵器使用の現実味が大きくなってきている。唯一の戦争被爆国である日本の政府として、本気で核兵器をなくす気持ちがあるならば、核兵器禁止条約に日本は参加をすべきである。6月21日から23日核兵器禁止条約締約国会議があるが、オブザーバー参加もいまだ決まっていない。「平和を」の都市宣言を掲げている雲南市として、また、平和首長会議に参加している首長として、政府に対して、核兵器禁止条約の早期締結を求める要請書を提出すべきではないか。市長の見解を求める。
④「軍事対軍事」のエスカレーションは大軍拡を招くことになる。自民党は5年以内に軍事費を今の2倍の11兆円以上にするといっている。財源を「消費税大増税」か「社会保障大削減」に求めるならば、くらしが押しつぶされてしまう。大軍拡は平和も脅かすし、くらしも脅かすことになるが、市長の見解を求める。
(1)急激な物価高がくらしを直撃し、いま市民から大きな悲鳴が上がっている。急激な物価高騰は「新型コロナ」や「ウクライナ侵略」だけでなく、アベノミクスの金融政策である「異次元の金融緩和」による「異常円安」が大きな原因である。生活に必須なものの一斉値上げは個人の努力ではのりきれない。それに追い討ちをかけるように、6月からの年金引き下げ、10月からの医療費2倍化への不安が広がっている。市が出来うる最大限の取り組みをし、市民のくらしを守る必要がある。以下、いくつかの提案をし、市長の見解を問う。
①住民税非課税世帯等に対する10万円の臨時特別給付金の支給状況は現在9割と担当課から報告があった。支給条件がある方には全て支給できるよう、「確認書」の提出がまだの方には、市から案内をするなど、待ちではなくプッシュ型の取り組みをすべきではないか伺う。
②国保料は当初予算で据え置きということだったが、これだけ物価が高騰している今、基金を取り崩して保険料の軽減を図るべきであるが見解を伺う。
③これまで学校給食費の無料化または負担軽減を求めてきたが、今の物価の高騰は、これまでどおりの栄養バランスや量を保った学校給食が実施できるのか非常に不安である。保護者負担が増えることはあってはならない。憲法では義務教育費の無償がうたわれている。コロナ禍、物価高騰で苦しんでいる子育て世帯への支援のため、今こそ学校給食費の無料化に踏み出すべきではないか見解を伺う。
(2)地域を回ってみると、農業者の疲弊は大変なものがある。「農地を守るために今までがんばってきたが、今のような農政ではとても続けられない」「耕作放棄地がどんどん増えている。食料自給率の低下があまりにもひどい。インボイス制度が導入されれば、農業が続けられない」「近所で今年から米やめたといっている」などの声を聞く。
①米価下落は農家にとって影響が非常に大きい。コロナ禍による過剰米は基本的には政府買い入れで暴落した米価を回復させなければならないが、市としても出来うる最大限の支援をするべきである。県下でも令和3年は5自治体が、令和4年は今現在2自治体が何らかの米価下落対策を行っている。支援の考えはないのか見解を伺う。
②畜産農家からは、飼料の高騰が単位あたり400円も値上がりしており、これからもっと高くなると懸念されていた。飼料高騰分の支援に臨時交付金を財源とすることが可能である。経営支援として考えるべきではないか見解を伺う。