(1)脱炭素社会の実現にむけて再生可能エネルギーとしての太陽光発電の普及が進んでいるが、近年、設置地域の環境問題や生活環境への影響などで住民トラブルが発生するケースが増えている。設置や管理、廃止時の処分などについて市として一定のルール化が必要ではないか。2024年3月29日時点で都道府県8条例をふくむ276自治体が太陽光発電単独あるいはそれを含む再生可能エネルギー設備について規制をする条例を制定している。島根県では吉賀町が「吉賀町太陽光発電事業と地域との調和に関する条例」を今年3月に制定している。不耕作地を利用した太陽光発電設置について住民からの不安の声も寄せられている。市として、きちんとした条例をつくるべきではないか。市長の見解を求める。
(2)雲南市環境基本条例第13条第2項で「市は、人の健康又は生
活環境に支障を及ぼすおそれがある行為について必要な規制の措置を講ずるよう努めるものとする」とある。他自治体にも習い、太陽光発電に限らず風力発電などもふくめ、必要な規制を具体化(ガイドライン、条例化など)し、市民が安心し、納得ができるようにすべきである。市長の見解を求める。
(1)2024年8月に予定されていた島根原発2号機の再稼動が12月に変更になったが、原発を動かすことによって、さらに増え続ける使用済み核燃料をどう処理し、最終処分するかがますます大問題となっている。そこでいくつか伺う。
①5月9日、丸山知事記者会見の中で、「佐賀県の玄海町が処分地選定にむけた第1段階の文献調査を受け入れるかどうか(現在は受け入れている)が注目されているが、島根県も原発を立地する中で知事の所見を伺いたい」との問いに、知事は「私は原子力発電所、2号機、そして3号機を抱える島根県として、少なくとも私はそんな話があったら全力で反対する」と応えられていた。言い換えれば、あふれた使用済み核燃料は島根県では受けこまないと解するが、市長はこの知事見解を率直にどう思うか伺う。
②青森県六ヶ所村の再処理工場は2024年上期に稼働予定と説明されているが、稼働の見通しが立っていない。核燃料サイクルの破綻は明らかである。再稼動すればどんどん増えてくる使用済み核燃料をどこへ持っていくことになるのか。もうこれ以上危険な「核のゴミ」を増やし続け、将来世代に押し付けることは許されない。再稼動はストップさせるべきではないか。市長の見解を求める。
(2)3月定例会の私の一般質問に対する答弁で、市長は1)島根原発2号機再稼動は安全確保を大前提に、2)避難対策、3)再稼動の必要性など総合的な観点から(再稼動の)判断を行った。判断に変わりはない。と答弁されたが、いくつか伺う。
①再稼動すればいずれはプルサーマル発電が計画されている。長崎型原爆の材料にもなったプルトニウムを燃やす危険なプルサーマル発電は安全なのか。
②能登半島地震の教訓は島根半島でも同じような被害が起こることを物語っている。原発事故との複合災害が起これば逃げ場がないことは明らかであり、市民、県民の安全を保証するには原発を動かさないことである。見解を求める。
③市がめざしている原発に頼らない社会をめざすには、再生可能エネルギーの普及拡大が必要であるが、再生可能エネルギーを抑制しているのが原発であり、火力発電である。需給バランスをとるために原料コストがいらない再生可能エネルギーが抑制され捨てられている。原発をやめ、再生可能エネルギーが有効に活用されるようにシステムを変えたり、多様なエネルギーの組み合わせや蓄電など技術を駆使し、「原発ゼロ」と一体に地域経済の再建をすべきと思うが、市長の見解を求める。