(1)産前産後ケアについて
①6月定例会の一般質問で、産後ケア事業の利用状況について新型コロナウイルス感染症対策で利用ができない時期があり減少しているというような答弁があった。令和元年6月定例会の一般質問でも利用状況の質問や当初予算がどんどん縮小されているという課題が提示されていた。そもそも新型コロナウイルス感染症前の平成29年度がデイケア2件、令和元年度もショートステイが3件、デイケアが2件ということで、利用状況が少ないのはコロナ禍以前の課題である。益田市の産後ケアの利用状況は、令和2年がデイサービス180件、令和3年がデイサービス155件と聞く。益田市の方が人口約44,500人で、雲南市より人口が多いとは言え、桁違いの利用率である。令和元年の一般質問で「利用が少ないという課題としては、需要がないのか、使いにくいのか」と答弁されていた。本当に需要がないのか、あるいは使いにくいのかという調査・ニーズの掘り起こしは、どのようにされてきたのか、内容と結果を伺う。
②前回の6月定例会の一般質問への答弁で、「この事業を使える方は、特に育児等の支援が必要で、かつ心身の不調または育児が不安になる方、困り事の強い方に対して、お勧めしている。」ということだった。利用者を限定するのではなくこのショートステイやデイケアは、産後鬱になる前に使えるものとされたい。使える方が限定されることは、子育てするなら雲南市と反するのではないか。
③産前産後ケア事業は、公的機関だけでなく、雲南市内の民間事業所への委託は考えられないか。
④令和元年6月定例会の一般質問の答弁で、「産前産後ケア事業は、母と子の心身のケアや育児サポートを行い、安心して子育てができる支援体制を確保することを目的としており、妊娠・出産・産後の支援を取り巻く多職種をつなぐ場として、雲南保健所においては周産期看護連絡会が設置され、連携に努めている。」とあった。現在の周産期看護連絡会の状況はいかがか。会の頻度、それぞれの機関の役割や連携の仕組み作りなどどう話し合われているか、ニーズや解決策について伺う。
(2)産前産後訪問サポート事業について
①産前産後の時期に家事や育児援助が必要になった時に使える産前産後訪問サポート事業ができたことは大変素晴らしい。こちらの利用状況について伺う。
②さらに利用をしていただくために、周知も必要だが、チケット制の導入の提案をする。使われるか使われないかは別として、妊娠の届出があった時点で、この家事育児援助のチケットをお渡しすると使いやすくなるのではないかと思うがいかがか。
③現在、雲南市シルバー人材センターへ委託をされているが、例えば、民間の家事・援助のサービスを使った場合にも何かしらの補助が出るなどの仕組み作りはされないのか伺う。
(1)現在、市は、避難行動要支援者の個別避難計画の作成に係るモデル地区の公募を地域自主組織にされている。昨年5月に「災害対策基本法」が改正・施行されたことを受け、避難行動要支援者の避難行動支援に関する取り組み指針を改定・公表になったことがこの取り組みをする根拠となっている。また、地域との話し合いの中でも、「介護支援専門員などの専門機関の関わりのもとで作成した方がより実行性のあるものになる」というご提案もあったと聞いている。今回、モデル地区になったところで、避難行動要支援者連絡会議(仮称)を開催することが例としてあがっていた。この参加者として、地域自主組織・自治会・個別避難計画担当・防災担当・福祉避難所設置運営担当・地区担当保健師・生活支援CN・社会福祉協議会・民生児童委員・福祉専門職などがあげられており、部署を超え、そして専門事業者とのチームが組まれるということで大変期待している。チームを組んで、実行性のある避難計画をつくるために、個人情報の取扱いについてきちんと平常時から関係機関と情報共有できるように仕組みは作ってあるか伺う。
(2)チームを組んで専門の事業者の方に協力を求める場合、特に今もかなり忙しい介護支援専門員さんや相談支援専門員さんへの費用負担についての課題があるかと思う。兵庫県では、「ケアプランに合わせて個別避難計画を作成する場合、1件7,000円の報酬を介護事業所などに支給」といった取り組みをすでにされていると聞く。国の見解は、ケアマネージャーさんだけに限らず、計画策定に関わることであれば使えるとのことだった。雲南市は地域自主組織があるおかげで個別避難計画が出来ているところが多いとは思うが、新たに作成したり、避難行動要支援者連絡会議(仮称)を通じて実行可能な避難計画になるように修正したりすることに時間や労力がかかるのではないかと思うが、そうした報酬については今後どのようにお考えか伺う。
(3)個別避難計画と福祉避難所開設の連携について伺う。国には、1次避難所、2次避難所という言葉はなく、状況をみて必要な方が必要な場所に避難するという考えであると私は理解した。今福祉避難所の対象者は、「特別な配慮を必要とする「要配慮者」という」となっており、現在作成している避難行動要支援者の対象者の中にふくまれていると思われる。現在作成されている個別支援プラン・マイ避難プランのどちらにも避難所を記載するところがあり、福祉避難所の欄もあると思うが、何人の方がチェックされているか。各町の現状を伺う。
(4)さきほどの、モデル地区になったところで開催されると思われる避難行動要支援者連絡会議(仮称)で、今できている個別避難計画の対象の中から、福祉避難所への避難が妥当である方の絞り込みが出来ると思う。「要配慮者」に該当すると思われる方を事前登録制とし、災害時の行政職員の人数確保の点からも簡略化ができると思われる。また、福祉避難所になるかもしれない場所の方も事前に誰が何人くるということが分かりシュミレーションしやすいと思うがいかがか。
(5)福祉避難所は、基本ご家族がいることが前提となっている。雲南市は一人暮らしの高齢者の方も増えていると思われる。ご家族が来られるまでの専門のボランティアスタッフなどの確保が必要と思うが、その点はどのようにお考えか。こういったこともモデル地区の避難行動要支援者連絡会議(仮称)の中で検討できると思うがいかがか。
(6)去年の豪雨災害では、認知症の方や精神障がいの方などの避難の対応で課題になったことはなかったか。
(7)普段と違うことが起きた場合に配慮が必要な方に対しては、避難行動要支援者連絡会議(仮称)の専門チームで事前にどういった避難方法が良いかを協議する必要があるかとは思うが、日頃から認知症の方や障がい特性等を学ぶ福祉理解の住民勉強会や研修会をして、地域力をあげておく必要がある。認知症や高次脳機能障がい、発達障がい、精神障がいなどは見た目では分かりにくく、困っているかどうかさえも分からないことがある。特に精神障がい、例えば統合失調症や双極性障がいだと、絶好調と絶不調の波がいつ起こるか分からないので、鬱症状の時に怠けていると思われる傾向がある。避難所の運営が手伝えず非難されたり、知られたくない想いもあり、我慢して孤立したり、症状が悪化したりする可能性がある。今でもそういった勉強会は地域によってされていると思うが、明確な目的を持って勉強会を開催することでより効果がはかられると思うが、いかがか。
(8)今回モデル地区は手上げ方式でやっていくということだったが、どこの地域も必要であると思う。災害対応は、市民の命に関わる部分であり、事前にできることは行政主導ですすめるべきと考える。地域の主体性を大事にしつつ、こうした命に関わることは手上げ方式ではなく、行政主導で全地域対象にやるべきと考えるが、いかがか。
(9)要配慮者の方以外でも避難に困られる方の中に、ペットを飼っておられる方もおられると思う。ペットは家族。去年の豪雨災害で分かったが、いざとなった時に雲南市にはペットも一緒に住める公営住宅がない。避難生活が長期となった場合、ペットと一緒に避難できる場所の確保が必要と思う。その点についてどのような対策を検討されているか伺う。