雲南市議会映像アーカイブ

令和3年 6月定例会

宇都宮晃 議員
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社会的処方による日常生活の改善
(1)本年4月1日に施行された改正介護保険法は、地域の特性に応じた「雲南市のデザイン」ともいえる地域包括ケアシステム構築のさらに先の介護ニ-ズが拡大、多様化し、現役世代が急減する2040年を見据えた内容となっている。私たちは、それぞれに多様な背景や事情のなかで個別の問題を抱えながら生活している。そんな中、多くの悩みのポイントに耳を傾け、薬の代わりに地域とのつながりが生まれるような社会活動を紹介することで解決に導くのが、「社会的処方」という仕組みである。医療機関に相談される問題の2~3割は社会的な問題といわれている。したがって、「社会的処方」が地域の活動、組織の連携を促し、地域共生社会の実現にもつながると考える。市長の見解を問う。
(2)団塊の世代と呼ばれる人たちが老齢化してきたとき、「社会的処方」の考え方が重要になってくると考える。雲南市ではすでに、地域おせっかい会議、コミュニティナ-スなどでこの「社会的処方」にあたるすばらしい活動をされている。現在の活動状況、将来の展望を問う。
木次線存続のための取り組みについて
(1)木次線強化促進協議会の会長である石飛市長は4月13日に沿線自治体の市長、町長、議長名で「地方ロ-カル線」の維持存続について、地元選出国会議員、国土交通大臣、鉄道局長に要望書を出された。また、4月30日は木次駅前で鉄道利用をPRするチラシを配布された。市長の決意を伺う。
(2)地元住民の利用促進に対する意識の高まり、気概が伝わってこない。機運を高める何かが必要と思われるが、次の一手の考えを伺う。
(3)運行は鉄道会社、維持管理は自治体といった鉄道の「上下分離」を導入した地域もあるが、これについてはどのように考えられるのか伺う。
理数系の男女格差について
(1)日本の科学・技術・工学・数学(STEM)分野における男女格差が半世紀も前から言われてきたが、大学の学部生に占める女性の割合は理学が約28%、工学が約15%である。西側先進国でも男女格差はある。違うことと言えば、欧米では1970年代、80年代に女性研究者を増やすための取り組みが始まっていたことである。早期から小中高におけるジェンダ-格差解消に取り組んできた。それまで理数系の授業で教師が男子とのやり取りに多くの時間を使ったり、深い学びにつながる質問をしたりしていることが観察された。相手をしてもらえない女子は結果的に「沈黙」することになる。同じ教室で同じ授業を受けながら教育効果が男女で異なっていた。男女で違う対応をするのは教師たちが「女子は理数系が苦手」という偏見に陥っているからである。そうした無意識の偏見に気づいて、意識的に女子の学びを促す授業につながっていった。一方、日本は文科省が2006年度に「女性研究者支援モデル育成事業」をスタートさせ女性研究者を支援する取り組みを始めたが、次世代へのアプロ-チはあまりなされなかった。学校現場で管理職や理数系担当の多くを男性教師が占める環境の中で、教師が自発的にジェンダ-問題に気付くのは難しい。加えて中学や高校で理数系科目の女性教員が少ない現状は「理数系は男性領域」という印象を子どもに与える。今後、小学校高学年で算数や理科の教科担任制が導入されるが、教員が男性に偏れば小さい時からそのメッセ-ジを伝えることになる。子どもたちが毎日見る光景を「当たり前」と受け入れて成長していくことを鑑みた運用がなされることを期待する。理数系の女性教員が男性と同程度いる学校風景が普通になれば性別に関係なく理数系への興味が湧き、日本の将来に大いに貢献する子供たちが増えるのではと考える。教育長の見解を問う。
(2)理数系の男女格差をなくすには、小中高からの地道な教育変革を必要とするのではなかろうか。市長の見解を問う。
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