島根県内で、小、中学校の統廃合に向けた議論が進んでいる。子どもの減少や校舎の老朽化などが主な理由である。雲南市は地元の要望で令和6年度、中学校を統合するが、学校は「地域の重要な拠点」と位置づけ、統廃合は積極的に進めない方針のようである。
そこで、令和2年2月に示された「雲南市における小中一貫学園化構想に係る基本方針」について考えてみる。
「ふるさとを愛し 心豊かでたくましく 未来を切り拓く 雲南市の人づくり」と題して2つの教育目標をかかげている。
(1)雲南市における小中一貫教育に係るこれまでの取り組み実績と成果を問う。
(2)小中一貫学園化構想およびその導入のねらいについて問う。
(3)これからの検討課題および今後の推進方針を問う。
(4)現在検討中の小中一貫学園化構想の計画を問う。
人口動態調査によると、島根県の出生数はピ-クだった1947年の3万2534人から2021年には4415人まで減少。今後も児童、生徒の減少は続く。
島根県内の市町村立小学校、中学校は、平成の大合併があった2004年以降、統廃合によって学校数は大幅に減少し、今も統廃合議論が加速し、検討対象は60校を超える。
そんな中で、出雲市の伊野地区にある伊野小学校は、廃校による地域衰退への危惧、学校というシンボルがなくなれば、地域の希望となる子どもが減ってしまう危機感から、行政にあらがい、存続を決断した。統合を拒否する決断と同時に住民は地域への責任を背負った。伊野地区の取り組みは統廃合問題に一石を投じたように見える。
一方、雲南市教育委員会は、市内の小規模な小中学校へ校区外から通学できる制度(小規模特認校制度)を令和7年4月から開始の予定である。大人数での学習や生活になじめない子どもの選択肢を広げるとともに、児童生徒数の減少が続く小規模校の存続にもつなげたい考えである。
小規模特認校制度の特徴および懸念される点について問う。
(1)地域の要望を出してもほとんど無回答である。もう少し、市民の目線にたった市政が必要ではないか。
(2)今まで、草刈りなど共助として地域が担ってきたことができなくなる場合もでてくる。共助の考えには同感であるが、現実はできなくなっている地域もある。どうするのか。
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